古い本②

☆晤郎さんの言葉

晤郎さんが、古本屋の主人に憧れていたという話はどこか前に書いた覚えがあります。
もしもラジオの仕事に出会わなかったら、、、。
もしも生まれ変わったなら、、、。
古い本に囲まれて静かな時間の中、自分の好きな本だけを集めて、お気に入りの客だけに本を売る。
そんな古本屋の主人になりたかったと。

この話を聴いて、私は番組に手紙を書いて、それが読まれて。

晤郎さんはこの時、実に嬉しそうにこう仰った。
「実際、古本屋の主人をしている自分を想像する時があってね。
他に何か必要な物はと考えた時に、浮かぶのは座り心地の良い椅子と、使い勝手の良い机だけ。
好きな事に身を置けたら、そんなに多くは必要ないなって思うんです。」

なんだか印象的な話で、ずっと胸に残っているんですよ。
ある日の放送ブース

そして私は今、自分の部屋でずっと大事にしてきた古い本たちを一冊一冊段ボール箱に詰めています。
どうやら最近私も、好きな本以外はそんなに多く必要ないのかもなと思えるようになってきました。

つまりはそういう歳に足を踏み入れつつあるのだなと、、、まぁ自分自身が古い本になりつつあるわけで、ということで。

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