圧壊

☆沈黙の艦隊より

晤郎さんが大絶賛していた漫画、かわぐちかいじ氏の「沈黙の艦隊」
そこで知った、圧壊という言葉。

圧壊、、、圧力による崩壊ですね。
潜水艦にはそれぞれ潜水限界深度というのがある。
それを越えて潜った場合に起こるのが、圧壊です。

まぁこの沈黙の艦隊の凄い事。
「作者の頭の中には既に着地点が見えているんでしょうね。だから良い緊張感が途切れることがない。極上の作品です。」
私の本棚で、晤郎さんが述べてらっしゃいました。
沈黙の艦隊

☆タイタン号に起こったであろうこと

今、話題になってるタイタニック号見学ツアーの潜水艦タイタン号の行方不明について、実は当初、連絡が取れなくなった時点で圧壊していたとの見方が強くなってきてますよね。
海底でタイタン号の破片が見つかったこと。
連絡が途絶えた時点で、海軍のソナー(音響探知機)が爆発音を捉えていたこと。
これらから、その見方が強くなってきてるんです。

ちなみに潜水艦が自艦の潜水限界深度を越えて潜ると、船体が耐えられずに、まず爆縮という現象が起こります。
これは、高水圧による内側に向けての全方位からの爆発的圧縮です。
そして爆縮によって艦が潰れてしまったことを、圧壊と呼ぶんだそうです。

圧壊が起こった場合、これが今回のように深度1000mを越えていた場合、時間にすると1000分の1秒だそうです。
人間が痛みを感じるのが数百分の1秒という事ですから、中にいた人は、何が起こったか分からないうちに痛みを感じることなく亡くなったという事でしょう。

さらに言うと、艦内には空気があります。
それが爆縮で一気にすべての方向から圧縮されるので、高温になります。
これをディーゼリングというのだそうですが、ディーゼルエンジンの原理となっている現象です。
一説には、深度1000mでの場合、6000℃とか。
6000℃と言ったら、太陽の表面温度です。

あんな狭い艦内。
暗い深海の底で、空気の残存量を気にしてじわじわと命の終わりを感じるより、そちらの方がまだ救いがあったと思います。
事故自体は、あってはならない事なんですが。

今回の事故を思うにつれ、人間が手を出していい自然というのは限りがあると思うんです。
ほどほどに、です。
東日本大震災の年・太平洋フェリーにて

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