正月読書~ウォッチメイカーの罠
☆ジェフリー・ディーヴァー最新作リンカーン・ライムシリーズ
昨年の晦日には読了したウォッチメイカーの罠
本好きだった日高晤郎さんが年末には恒例行事とでもいうかのように、私の本棚で紹介されていたジェフリー・ディーヴァー最新作です。
やはり今でも読むごとに、読み終わるごとに、晤郎さんと会話している気分にさせられる作品群です。
今回の主人公は四肢に麻痺が残る天才科学捜査官のリンカーン・ライム。
そして相手は、これまでにも数々の巧妙なトリックで犯罪を重ねてきたウォッチメイカー。
いよいよこの宿敵との決着戦の様相。
場面はニューヨークの高層ビル建設現場。
建設現場で、高度に安全設計されているはずのクレーンが倒壊。
作業員も命を落とし、さらに多くの被害を出したこの倒壊事故に犯人グループから犯行声明が出される。
一部の富裕層のために行われている現在の都市計画を見直さなければ、次のクレーンを倒壊させるという。
そのタイムリミットは24時間。
都市計画の24時間以内の見直しは不可能。
さらに高度に安全コントロールされていたはずの最新型クレーンを倒壊させた方法が不明。
ここで登場するのが、我らがリンカーン・ライム。
馴染みの面々とチーム力で犯罪グループを追い詰めていく。
徐々に明らかになって行く、宿敵ウォッチメイカーの陰。
そして意外な人物の急成長と、魅力的な新メンバーの登場。
やはりジェフリー・ディーヴァーです。
面白い。
これまでの作品のファンの中には、ひねりが足りず、今回の作品にはこれまでの魅力が感じられないという方もいるようですが、ちょっと待て!
ひねりが必ずあると思い込んで読み進めているからそう思うのであって、これは逆にヒネリが常に仕込まれていると思い込まされている私たち読者に対する作者の罠ではないかと思うのです。
それが証拠に、ああヒネリが少ない作品だと思わされた頃合いに、上手い具合に言葉のマジックが仕掛けられていて、読み手が手玉にとられている感覚が何度もありました。
私はいつも通り、晤郎さんが絶賛されていたディーヴァー作品を楽しめました。
また、混乱するので登場人物を、体格や年齢、その他特徴を可能な限り書き出して読み進めましたので、これを近日中にここに公開しますね。
ウォッチメイカーの罠を読み進めるどなたかのお役に立てるかもしれませんので。
さて1月2日札幌は晴れ。
これから我が家は、初詣です。
では皆様、どうぞ良いお正月をお過ごしください。