正月映画~SHOGUN-将軍-
☆驚異の映像美でした
ディズニープラスで配信中のSHOGUN-将軍-全10話を観終えました。
まぁなんと素晴らしい時代劇なのか、とにかく俳優陣も台詞も衣装も背景も心理描写も、そして文化も。
まったく海外で作られた時代劇だという怪しさが一切ありませんでした。
いやそれよりなにより、本来時代劇の持つ味わいが、日本映画では決してできない(であろう)スケールで描かれていて、終始圧倒されたんです。
しかも全10話、どこにも中だるみも無く。
あのハリウッドが、寸分たがわず正しい方向に力を使って描き上げた作品でした。
原作はアメリカのジェームス・クラベルが1975年に書いた小説「将軍」。
これが1980年に映画化されていて、本作はそのリメーク版とのこと。
しかし今回格段に違うのは、真田広之さんが関ケ原の合戦前夜の徳川家康をベースにした虎永を演じていまして。
真田さんはそれだけではなく、台詞から衣装や各俳優陣の細部の演技まで、あの頃の日本になるように指導されていたのだとか。
これは真田さんがハリウッド初進出となった作品、ラスト・サムライで描かれた日本が、文化を含め違和感だらけだったことに起因するとのことでした。
だから今回の作品は、日本人の目で見ても、本来の時代劇に仕上がっているべきだとの熱い思いがあったようです。
正月映画とタイトルに書きましたが、正確には全10話のテレビドラマシリーズです。
しかもシーズン1となっていますから、いずれシーズン2も制作されるのでしょう。
日本が失いつつある本当の時代劇と言えます。
心理描写がとにかく繊細。
台詞にも深い含蓄があり。
その一方で戦闘描写はひたすら生々しい。
圧倒されます。
この作品が昨年秋に、テレビドラマ最高峰の賞と言われているエミー賞を史上初の18部門で受賞。
更にゴールデングローブ賞ではテレビドラマ部門で、作品賞・主演男優賞・主演女優賞・助演男優賞の4部門でノミネートされていまして、授賞式が明々後日の1月6日に行われますので注目です。
私は近年の日本のテレビには愛想が尽きて、ほとんど見ていません。
ところがこのSHOGUN-将軍-は、テレビドラマなんですよね。
まったく、、、テレビドラマの域では収まりませんよこのクオリティは。
なにも修正せずに2話ごと劇場公開作品にしても何の問題もないレベルです。
是非、SHOGUN-将軍-の公式サイトを一度ご覧ください。
未見の方は、この作品の持つ奥深さがなんとなく伝わると思います。
いやはや、日本の今のテレビでは逆立ちしても作れない最上級の素晴らしい作品でした。
< SHOGUN-将軍-公式サイト
日高晤郎さんがこの作品をご覧になったら、なんて仰るだろうかとワクワクしながら想像している1月3日の朝であります。