今夜はちょっと「シン・ゴジラ」の話Part2

Part1よりの続きです。

☆シン・ゴジラとCOVID-19(新型コロナ)の共通点

共通点を、とりあえず三点あげておきます。

①「私達の日常生活に、不意に現れた自然界の脅威。」
それはシン・ゴジラでもCOVID-19でも同じ。
出現当初は、政府も混乱し非効率的な動きをみせた。
双方ともに、人間の予想ペースを上回る速度で被害が拡大。

②「進化とか変異とか」
シン・ゴジラでは、第一形態から第四形態まで作中に進化し、強大化していく。
(映画終了間際には、第五形態の始まりの部分も確認できる。)
COVID-19は当初、人から人への感染は見られなかった。(中国発のニュースを信頼するならば)
それから次々と変異が起こり、ヒトーヒト感染が活発化し、世界へ拡散。
致死率も上がり、高齢者のみならず、やがて0歳児にまで感染するようになり強毒化も指摘されている。
イヌ、ネコ、トラなどの動物にもヒトから感染した事例も報告されるようになっている。
強大化

③「混乱の中の政治決断とその過程」
平常時から有事へ。
有事へと事態が移行しているのに、それを認知できない政治家の判断力の狭さ(正常性バイアス)。
それが結果的に被害拡大へとつながっている点も、似ている。

☆正常性バイアス

先ほど書いた「正常性バイアス」について、余談ながら書いておこう。

心理学でいうバイアスとは、先入観とか偏見とか思いこみのこと。

そして私達が普段の生活の繰り返しやその人の経験を重ねて、人それぞれの心に形作られて行く「日常」という概念。
そして私たちが、災害や事故や事件など突発的な出来事に対し、心がストレスで壊れぬように働く作用が「正常性バイアス」。
これは、身を護る心の作用でありながら、巨大な災害時などには逆に命を落とす作用として働く場合が多い。

簡単に言うと、「自分だけは大丈夫、自分には関係ない」という想いや行動。
もう少し詳しく言いうと、自分にとって都合の悪い出来事など、過小評価したり最初から無いものとして認識してしまう心の動きの事。

具体例
☆シン・ゴジラの場合☆
上陸したゴジラ第二形態が迫っているのに、まだ避難せずに荷造りをしている家族。
結果、マンションごと倒壊。両親や幼児もおそらく、、、

☆COVID-19の場合☆
視えない正体不明のウイルスが蔓延しているのに、密集場所・密閉空間・密接場面のいわゆる三密を満たした場所にわざわざ出向いたりする人がいる。
そこで罹患し、ウイルス蔓延の橋渡しをし、誰かのもしくは自らの命を落とす報告が多数ある。

ご存じない方は、正常性バイアス、この機会に調べてみるのも良いかと思います。
老婆心ながら、他に、同調性バイアスや、集団性バイアス。その他、いろいろあります。
でもまずは、正常性バイアスへの理解は、大事だと思います、はい。

☆シン・ゴジラの、深いセリフ集

シン・ゴジラでの私の好きなセリフがもう、多すぎて多すぎて。
なのでここでは、とりあえず3つ。
COVID-19にも重なるようなセリフを挙げてみました。

①「レベルは問わん。誰でもいい。すぐに話の分かる奴を呼んでくれ」
政府の御用学者たちが、未知の巨大生物に対し何の結論も出せず当たり障りのない話ばかりなのをみて、もうこいつら当てにならんと総理大臣が発するセリフ。
有事に必要とされるのは、肩書だけ立派なでも融通の利かない専門家より、現実に柔軟に対応できる実力あるプロフェッショナルなんですね。

②「大臣、先の戦争では、旧日本軍の希望的観測・机上の空論・こうあってほしいという発想等にしがみついたために、国民に300万人以上もの犠牲者が出ています。
根拠のない楽観は、禁物です。」
これでゴジラを倒せるという大臣に対して、矢口内閣官房副長官のセリフ。
根拠のない楽観、、、まさに正常性バイアスですね。

そして私が一番ぞくっとしたセリフ。
③「あなたの国では、誰が決めるの?」

これは晤郎さんが絶賛した、アメリカ大統領特使カヨコ・アン・パタースンの言葉。
これは、矢口内閣官房副長官がカヨコに「米国はゴジラをどうする気だ。研究対象か?それとも駆逐対象か?」という問いを投げかけた時、カヨコが「それは大統領が決める。」と即答し、続いて矢口にこう問うた。

「あなたの国では、誰が決めるの?」
(この場面はここで終了し、矢口の答えは分からずじまいだが、、、)
、、、深いセリフですね。

☆現実問題としての、全国緊急事態宣言発令

2020年4月16日、安倍首相から全国緊急事態宣言が発令されました。
他人事(ひとごと)ではありません。
私達一人一人の行動で、命を落とす人が出てくるかもしれないのです。
COVID-19(新型コロナ)発生状況
巨大生物ゴジラの日本上陸ではありませんが、見えない未知の、無数に散らばるウィルスです。
奴らは沢山の人の体の中で、増殖過程を通し変化し変異します。
もしかすると昨日までの性質と違う奴になっている可能性だってあるのです。
どうかどうか、皆さん、命を守ってください。
そしてあなたの大事な誰かの命も、護ってください。

そしていま、御自分の正常性バイアスを見つめなおしてみましょう。
もう、平常時ではないのです。
有事です。
そして。

こんな時だから、なるべく自宅で待機できる人はいろいろ大変でしょうがなるべく待機しましょう。
待機が退屈だったら、軽い勉強がてら、シン・ゴジラをなんか食べながらなんか飲みながら観てみませんか。
こういう時だからこそ一層、お勧めの映画なんですよ!
シン・ゴジラ

では次回、日高晤郎さんが語ったシン・ゴジラについて、書きますね。
ああどうしよう、今夜はちょっとなどと言いながら、怪獣語り出したら止まらんぞ(‘◇’)ゞ
もう少々だけお付き合いをm(__)m

今夜はちょっと「シン・ゴジラ」の話Part3へ続く。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください