まどじる

☆ラジオ話芸の内、個性化

当時のディレクターの大島さんのことを晤郎さんは、「悪筆だ」とよく仰ってた。
字よめないよと半分冗談交じりに。

スタジオ見学させていただいていると、放送に乗らないところでもそういう会話をよく耳にしたもの。
へ~、大島さんって悪筆なんだとかこちらは思うが、だからといって大島さんの事をこちらが悪く思う事は一切ない。
晤郎ショー内における個性化の一環であるからだ。
スタジオ内の人物をラジオの向こう側の人にくっきりした個性で受け取って頂くのも、大切なラジオ話芸の一つ。
常連さんへの表現も、ほぼ一発でどなたか分かるのが晤郎さんのラジオ話芸。
例えば、こんなふう。
①、目つきの悪い怖い人(実際は目つき悪くないんですよ、あ、ちょっと怖いかな、、ウソです)
②、ずいぶんヒマなお好み焼き屋(もちろん繁盛しております)
③、旦那がメキシコ人(おかしいくらい信じ込んでるファンもいらっしゃったっけ)
④、悪魔の三ババ(みなさん当然、とってもやさしい良い方です)
⑤、優しい笑顔の親分(日高晤郎フォーエバー参照)
⑥、お酒の好きな旦那様と優しい奥様(あ、ここはその通り)
挙げていけばキリがないが、ざっとこんな感じ。
普通に名前だけより、聴いてるラジオの向こう側に人物像が浮かびやすい。

そしてディレクターの大島さんは悪筆というのが一つの個性だったのだ。

☆緊張の第一スタジオ見学の途中で

その日私は、比較的晤郎さんに近い位置に座っていた。
直線にして3.5mくらいかな。CM中ならまぁまぁおしゃべりしてもいいけれど、放送中は当然お客さんは無言。
放送が始まる。
晤郎さんが静かにカフを上げる。
放送機材 カフボックス
いつもの名調子は、よどみなく流れる清流のごとく。
いいなぁ、さすが晤郎さんと酔いしれる。
そこに大島さんがそっとメモを差し出す。
細長い紙なので、次の曲紹介のはず、、、。
それからほんのしばらく語り続けた晤郎さんが、ようやく渡されたメモに視線を移す。
そして語りながら晤郎さん、妙な笑い顔になりこう言った。
「ライク・ア・バージン、、、まどじる!!」
そしてこう続けた。
「大島これ、どうみてもまどじるだろ」
そこで曲がかかり、カフをおろしてスタジオ内会話。

☆まどじるメモ

「きったない字だな~これ、どう見てもマドンナじゃなくまどじるだろ。なぁ和彦、みてよこれ。記念にあげるから。」と頂いた放送メモがこちら。
日高晤郎ショー・大島ディレクターのメモ
実際に日高晤郎ショーで使われたメモです。
こういうふうに、晤郎さんに曲紹介のメモが来てたんですね。
イントロ6秒と書いてあるのを見て、一瞬でその秒数に喋りを収めるラジオ話芸の絶妙さ。
まぁ、それはさておき大島さん。
悪筆じゃない!!
大島さん、文字綺麗!!
でも、マド汁(≧▽≦)
笑っちゃいました。
「な、和彦、まどじるだろ」と晤郎さん。

困ったことにこのあと、ライク・ア・バージンを聴くたびに、私は「まどじる」とつぶやく癖が身についてしまいました。
みなさんも是非身に着けてくださいませ。

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