古本屋での謹呈署名本
☆「日高晤郎様へ」の文字の重さ
先日とある古本屋をあれこれ眺めていて、気になった本があったので手に取ってみた。
サッと目を通して驚いた。
これは著者から日高晤郎さんへ贈られた本ではないか。
この本を古本屋さんへ売った方に思いを巡らす。
晤郎さんご自身が、頂いた本を古本屋に売ることは考えられない。
本を大切にされた方だったし、著者と晤郎さんの絆を考えれば、それはあり得ない。
この本を晤郎さんの次に持っていた方は、晤郎さんから譲っていただいたのだろうか。
もしくは形見分けにいただいたか。
それが何故、古本屋さんに売られたのか。
仮に不必要になったとしたら、どなたか親しい晤郎さんファンに譲ればよかったのにと思う。
もしくは、晤郎さんの次の持ち主さんが維持できない状況となり、ご本人の意思と関係なくご親族が処分したのだろうか。
本を大切にされた晤郎さん。
その晤郎さんに本を贈った晤郎さんに縁の深い著者。
お二人とも天に還った今。
とても複雑な思いであったがこれもご縁とこの本は、今私の部屋の本棚で、晤郎さんの著作と並んでいる。