歌人達との会話が楽しい読書三昧週間三冊のコーナーでした。そして今、ふと気になるのは、晤郎さんが人生最後に読まれた本は何だったのだろうかという事。

前夜の明日への贈り物Part3についての感想のメールが続々と届くスタジオ。不意に晤郎さんの口から、その舞台裏の壮絶な戦いが漏れた10時台の初め。

最後の日の放送を繰り返し聴く事は、存外疲れる。心情が、その日の晤郎さんに徐々に近づいてるような気分になるのだ。軽く聞き流しているのではない。耳と魂を傾けて聴き入るのだ。ある意味、体力勝負でもあるかもしれない。

時代が変われば、人も変わる。
人が変われば、質も変わる。
何が良いとか悪いとか、それは一概に言えないけれど。
晤郎さんは、最後の日まで、病以外とも戦っておられた。
それを知る人は、私が思うより案外少ないのかもしれない。

第一スタジオのイヤホンは、昔ながらの片耳式ですぐ抜け落ちる。放送中何度も何度もポトリと落ちて晤郎さんが冗談っぽく「ええい」とテーブルに投げ出していたっけ。元気かな、今も、あのイヤホン。