晤郎さんファン列伝③常連のNさん
☆晤郎ショー・スタジオ最前列の鬼
常連のNさんという方がいらっしゃる。
目つき鋭く睨みを利かせていると晤郎さんが良く仰っていた方。
常連さんの中でも、ラジオを聞いてるだけでイメージしやすい常連さんとそうでない常連さんがいらっしゃるが、Nさんは前者。
ファン歴も長く、昭和の終わりごろから最後までずっとスタジオに通ってらっしゃった。
私が常連さんの中でも、特にNさんに強く感じていたのは、晤郎さんの芸に対する聞き手の姿勢の正しさ。
妄信でもなく溺愛でもない。
晤郎さんの芸に対して、「良い処は良い、違う処は違う」と明確にスタジオ最前列で態度で表してらっしゃったNさんは、実は私の尊敬している常連さん。
晤郎さんに対して、他にどなたが「それは違う」とハッキリ示せるだろうか?
そして大切なのは、勿論私の考えに異論のある方も多いだろうが、大切なのはそういうNさんを晤郎さんが信頼してらしたという事実。
妄信でもない、溺愛でもない是々非々の姿勢で晤郎ショーに臨む常連のNさんは、晤郎ショーにとっても晤郎さんご自身にとっても大切な存在だったのだと思う。
事実、晤郎さんはNさんのスタジオでの見学席を、スタジオ最前列の晤郎さんに一番近い所に希望されていた。
そう、晤郎さんが希望されていたのだ。
まぁその事をご存じ無い方も多いでしょうが。
☆晤郎さんの事を、「殿」と呼ぶこと
ある日のスタジオ入り待ちの朝。
STVの関係者入り口前で、Nさんが私にこんな会話をしてくだすったことがある。
「和彦さん、俺はな、日高さんの事を殿と呼んでるんだ。日高さんの居ない所ではな。」
そんな話を聞かせてくださる時、Nさんの目は優しい。
いや実際には優しい方なのだ。
「あ~~その感覚、良く分かります。私たちにとって葉室麟の描く殿様ですよね、家臣の敬愛を一身に集める名君主」
するとNさん、にっこり笑って一言。
「だべ!」
殿に対する家臣Nさんには、あまり誰にも伝えてない規律もあった。
スタジオやホールで放送が始まれば、最前列の鬼と化すNさん。
晤郎さんの芸に、晤郎さんらしからぬ方向性や言葉のブレを感じると、殿そこは納得できませぬとばかりに首をかしげる。
そういうNさんの態度を失礼という方もいらっしゃったが、私はそうは思わない。
その底辺には、晤郎さんに対する揺るぎない尊敬と信頼と愛情があったから。
巧言令色鮮し仁(こうげんれいしょくすくなしじん)
Nさんの背中を見てて、良くその言葉が私の中を駆け巡った。
そう、これも書いておきたい。
放送中のNさんは最前列の鬼だったけれど、スタジオから出たNさんはもう晤郎さんに対して礼儀正しいファン中のファン。
晤郎さんの事を日高さんと呼び、晤郎さんの問いかけや質問や会話に、常に最上級の敬語と態度。
その現場に出会うたび、私はいつもまっすぐに胸を打たれていた。
いやもうこれは共通のこと。
Nさんに限らず、本物の常連さんとは、晤郎さんに対して皆さんそうでしたね。
(常連さんと言われていた人たちの中には、つまりは偽物の常連さんも混ざっていたという話、あ~~言っちゃった~~(‘◇’)ゞ )
☆Nさんと三年九ヶ月ぶりにお会いしたこと
ずっとNさんには個人的にお会いしてお話を伺いたかった。
しかしその機会もないまま、晤郎さんが旅立たれた。
私は後番組のフォーエバーには魅力も技術も得るものも全く感じなかったので、きっぱりスタジオ通いをやめた。
(あ~~~またまた言っちゃった~~~(‘◇’)ゞ )
Nさんは、晤郎ショーの火を少しでも守るためにスタジオ通いを続けてらした。
一年後、フォーエバー打ち切り。
私の手紙ブログ開始。
ようよう個人的にNさんにお会いしてお話伺う環境が整い、お茶会をする約束まで取りつけた矢先のCOVID-19パンデミック。
まさかお会いして、万が一にもNさんの命を危険に晒せないと延期に次ぐ延期。
それで先月ようやく感染者下火となり、オミクロン株流入直前のタイミングで、お会いすることができたのだ。
晤郎さんが旅立たれて三年九ヶ月の再会となった。
そこで五時間もあれこれお話ができた。
私の知らない晤郎さんの事や、Nさんの晤郎さんに対する熱量に触れられた貴重な五時間。
オミクロン株を含め、COVID-19を人類が制圧できたなら、そしてNさんが認めてくださるなら、再びああしてお会いしたいと願う。
但し私はNさんの連絡先を知らないので、仲介者に動いていただくしか手はないが。
そしてNさんも仲介者もこういうブログの存在はご存じないので、ここでの私の再会の願いも届きはしないが、、、。
心より思う、再びああしてお会いしたい。
☆本日・Nさんのお誕生日
今日は1月2日。
昨日が土曜日だったので、晤郎ショーが続いていたなら、昨日お祝いしたんだろうなとか思っている。
1月2日。
最前列の鬼、Nさんのお誕生日。
なので今日、この記事を読んでくだすってるあなたにお願いがあります。
声に出さなくてもよいので、ほんの少しだけ、晤郎さんが信頼を寄せた常連さんのおひとり、Nさんにお祝いの言葉を贈って下されば嬉しいです。
「お誕生日おめでとうございます、Nisimuraさん」と。