中村玉緒さんの、挨拶について

昭和63年12月刊の「こころによりくもりのちはれ」
この本の47頁に、中村玉緒さんの挨拶について記された箇所がある。

この「挨拶」と銘打たれたコラム。
ポイントのみ、まとめてみた。
日高晤郎著 こころによりくもりのちはれ

こころによりくもりのちはれ~挨拶

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大映時代劇の研究生だった頃に、各講師、各先輩方が口を揃えて教えてくれた事に、「挨拶は玉緒さんを見習え」がある。
当時の撮影現場は今以上に礼儀に厳しく、とりわけ京都撮影所は挨拶抜きでは始まらない位うるさかった。

うるさ連には二つあって、怒鳴るタイプと、ねちっこいタイプ。
若い役者が礼を失した時には、すかさず両者がヤキを入れてくる。
中には鉄拳制裁という場面もあった。

そんな中、当時売り出し中の若手俳優に、中村玉緒さんが居た。
その玉緒さんに関しては、あれだけ厳しい連中が誰一人褒めない者が居ない程、見事な挨拶をされていた。

うるさ連の一人がこう言っていた。
「玉緒さんの挨拶は、終わりまでキチンとしている。
目が合う。
頭を下げる。
頭を上げて、もう一度相手の目を見る。

これが本当の挨拶や。

この頃は、挨だけで、拶を忘れてる者が多い。
こんな奴は、仕事をさせてもアトがあかん。
よう覚えとけ!

挨拶について、私が具体的に得た最初の教えが、これだった。

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日高晤郎著 こころによりくもりのちはれ

日高晤郎著、こころによりくもりのちはれ。
挨拶より、抜粋。

改めて。
中村玉緒さんのご冥福をお祈り申し上げます。

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