1971年に開設のホールスタジオ。
STV本社に併設され、収容人員470名ほど。
当初は、座席に座りきれないお客さんが、通路階段片側に座って観覧していた。
消防法もあり、あとには通路観覧禁止となった。
途中、ホールの座席を総入れ替え。フランスの航空会社が使用している高級椅子になった。
なったのだが、こいつがすこぶる座りづらい。
いや、航空機なら最高だろうが、、、。
STVホールの座面前が少し上がっている。それが、難点。
STVホールは半地下なので、当然ステージを観客は前のめりに見下ろすことになる。
前のめりになると、座面の前側で膝裏を圧迫することとなる。
膝裏圧迫→ムクむ→足腰が痛む→疲れる、、、
ホール公開の時は、いかに足を浮腫ませないかと言う高級椅子との戦いもあったのだ。

ホール公開の特徴の一つとして、多彩なゲストが挙げられる。
華やかだった。
晤郎さんの話芸が、ゲストの素顔や、仕事に対する真摯な姿勢を極限まで呼び覚ます。
上質な空間だった。

晤郎さんとゲストの間の心の会話が、客席まで聞こえてくる。
ゲストの姿勢が、前のめりに変わって行く。
余計な仮面を脱ぎ捨てて、一人の人としてステージに向う。
ステージ自体が、まるで生き物だった。
今思い返しても、極上の時間と空間だったと思う。

さて、ホール公開では、番組開始8時に対して、会場がおおよそ1時間前の7時。
しかし、常連さんの一部は、午前1時辺りから入口に並ぶ(勿論外の吹きさらし)
真冬など、もう修行の世界である。
ホール公開時には、全道各地遠くは本州九州からもファンが集うので、座席確保は早めが基本だった。
しかしやがて、ホール座席の優先席チケットの(約100席分・優先席枠はあるが、個別の座席指定では無い)の事前抽選も行われるようになって座席確保競争もやや沈静化。
あ、そうそう。写真は三沢選手のエルボーで首を痛めてコルセット姿でTVに出演したことのある岡崎アナウンサーが犬になってホールで張り切っている処。

8時から17時までのウィークエンドバラエティ日高晤郎ショーホール公開が終了。
だが放送が終わっても、そこから約30分のミニライブは恒例。
放送の電波に乗らないミニライブではあるが、手抜きは一切なし。
たまに、放送の時よりも凄まじいものに出会えたりする。
杜このみさんの「望郷じょんから」などは、圧巻だった。
勿論、我らが晤郎さんもディナーショーさながらに熱いステージを見せて下さっていた。
今にして思えば、なんて贅沢だったんだろう。

このSTVホールは、あの伝説のTV番組「日高晤郎のスーパーサンデー」を生み出していた場所でもある。
全てが、切なく、懐かしい。