NHK新八犬伝の感動と悲劇~その①
☆名作人形劇「新八犬伝」
昭和48年(1973年)4月から、昭和50年3月までNHKで放送された人形劇「新八犬伝」。
毎週月曜日から金曜日の夕方6時半、毎回ワクワクしながら茶の間で祖母と観たものです。
原作は、江戸時代後期に「南総里見八犬伝」平たく現代風に言えば、江戸時代のサムライSF。
その南総里見八犬伝を基本に、新しく人形劇に作り上げられたのが「新八犬伝」でした。
南総里見城と殿様を守るため、不思議な因縁で各地に散らばって生を受けた八人の剣士。
彼らは「犬士」と呼ばれ各自「文字の浮き出る霊力を持った珠」を持ち、紆余曲折ありながら運命の糸に導かれるように集っていく、やがて、、、という話。
敵役の怨霊・悪代官・小悪党も魅力的であったのです。
放送時間は15分。
黒子の坂本九さんの名口上、辻村ジュサブローさんの生み出す人形の生命力。
もしかして、私の日本語に対する愛着の原点かもしれません。それくらい熱心に観続けた番組でした。
(写真は、辻村寿三郎作品集・新八犬伝)
☆もう一度観たい「新八犬伝」
親になって、ふとあの「新八犬伝」が懐かしくなりました。
もう10年前くらいの話です。
なんとなくふんわりと、一緒に観て、子供たちと語り合いたいなと。
日高晤郎さんがおっしゃっていた、テレビやラジオ放送が生き生きしていたあの時代の最後の遺産だったのかもしれませんね、新八犬伝。
そうして私は、子供に見せたくて、新八犬伝の今を調べ始めたんです。
あの大人気を博した(確か当時視聴率20%は行ってたはず)あの人形時代劇という体温が通った名番組のことを。
~NHK新八犬伝の感動と悲劇~その②に続く