今夜はちょっと「シン・ゴジラ」の話Part3

Part2からの続きです。

☆日高晤郎ショーに取り上げられたシン・ゴジラ

2018年1月27日の日高晤郎ショー、ムービーセレクト~ピンからキリまで。
そこで1本目に紹介されたのが、そうです「シン・ゴジラ」

私がここまで絶賛しているシン・ゴジラです。
それを晤郎さんはボロクソに言ってましたね( ̄▽ ̄;)
では、その時のムービーセレクトから抜粋で採録していきます。
日高晤郎ショースタジオ前の廊下にて

☆晤郎さんは、シン・ゴジラをどう語ったか~第一部

~ゴジラのテーマが流れる
【晤郎さん】
もうお分かりですね。
このシン・ゴジラのシンは、どう取ってもらっても良いと監督がインタビューの時に言ってましたね。
(※ 神・真・新・震・進・深・侵)

で、ゴジラが出てくるのよ。
俺最初ね、あれ?こいつを(ゴジラ第二形態を)退治にゴジラが出てくるのかと思った。
なんか、ネズミとウミガメの出来損ないみたいなのがさ、くそめんどくさい、こいつ死なねえし。
そしたら、それが進化したらゴジラだよ、意味が分かんない。何しに来たんだかも。
シン・ゴジラガチャガチャ

それから膨大な量の台詞が絡み合うんですよ。
それで、これを、ゴジラ映画の中で一番良いと誉めた評論家がいる。
かもしれない。新しい切り口で。
でも私、こんなに字幕の出る映画は、嫌だ。
わずらわしい。

それと、ゴジラだけコンピューターグラフィックなので、感情が全く感じられない。
つまり長谷川監督は、感情を必要としなかったんだね。
(※ここは晤郎さんの勘違いで、総監督は庵野秀明氏。
監督・特撮技術監督が樋口真嗣氏。
長谷川博己氏は、主人公の矢口蘭堂役。)
で、突然進化してんだよ。
そこへ政府がまぁ会議をして、膨大な量の台詞をみんな無機質にしゃべるんですよ。
だいたい主役が、映画の主役務まるような役者じゃない。
テレビのタレントばっかりだもん。
映画の俳優が一人もいないんだもん。

政府関係者とかいろいろ出てくるのよ。
それで総理大臣みて明らかに分かった事がある。
この映画は、パロディなんだってこと。
女優でけっこう良い役やってるのが官邸内に出てくる無機質な女。
パソコンずっと打っててどっちがパソコンか分からないくらい感情の表現が無いという。
面白くもなんともねぇよ。
人間が居ないんだよこの映画。
そう言う意味では、珍ゴジラです本当に。

ただ、たった一人の女優がこの映画を戻してくれたんです。
それが石原さとみ。
シン・ゴジラ第三形態

☆晤郎さんが語ったシン・ゴジラを、さらに解説してみる

ここまでの晤郎さんの話。
私がまず最初に観た時のシン・ゴジラの感想とほぼ同じ。
私も、一回だけしか観てなかったら、晤郎さんと全く同意見でした。

第二形態を、ゴジラの相手役だと勘違いしたり。
字幕多すぎて全部読めない所が多かったり。
喋りに感情が無いし棒読みっぽいし。
ゴジラは無目的にただ上陸して移動してるだけだし。
ほんと、駄作、つまらん映画と思ってました。

ところがこれが落とし穴。
すべて自らの正常性バイアスがもたらした結果だったんです。
ゴジラには敵役がいるはずだ。
ゴジラは進化などしないはずだ。
映画だから、セリフは分かりやすく端的にまとめられているはずだ。
観客に伝わりやすく、感情表現をしてくれるのが映画俳優のはずだ。
今回のゴジラの上陸目的は、映画終盤までに明らかになるはずだ、と。

しかし、晤郎さんよりずっと暇な時間のある私は、あとあと無駄にじっくり考え、ん?待てよ、、、と計7回も映画を観ることになったのです。
待てよ待てよ、この映画、ただの怪獣映画ではなく、正常性バイアスを逆手に取った災害映画じゃないかと。
シン・ゴジラ第四形態
仮の話。
シン・ゴジラがもしもCOVID-19(新型コロナ)だとすると、良く分かります。
ウイルスは、流行しても1ヶ月もあれば終息するはずだ。
ウイルスは急速な進化はしないはずだ。
政府や医療関係者が治療体制を整えるので安全だ。
どうすれば予防できるか、理路整然と情報が出されるはずだ。
新年度までには、普通の生活になっているはずだ。
どうでしょう?
そう思われませんか。

あと、ゴジラ感情が一切描かれていないという点について。
これは、このゴジラが当初から言われているように、福島第一原発事故の象徴ととらえるとすぐわかります。
またCOVID-19(新型コロナ)と新たにとらえなおしてもかまいません。
簡単に言うと、原子力発電所の建物にも新型コロナウイルスにしても、そこに感情は無いのです。
つまり自然災害には、人間のような感情はありません。効率よく対処できるのは数式であったりするのです。
その点でも、このゴジラは、とてもリアルです。

あそうそう、石原さとみさん。
彼女が演じるカヨコ・アン・パタースン(アメリカ大統領特使)。
そこは晤郎さんと同じで、私も最初から大絶賛。
しかし、色々見てみると、カヨコ・アン・パタースンだけが浮いていたという感想も多く見られました。
解っちゃいねえなまったくようと、あの頃私はしょっちゅうブー垂れてましたっけ。
そしてそのカヨコが発する、日本政治の本質を突くあの言葉。
「私の国では大統領が決める。あなたの国では、誰が決めるの?」
もしかするとこの問いかけが、映画シン・ゴジラの内包する一番のテーマなのかもしれないと思ったりしています。


というわけで、このシン・ゴジラの話。
あと一回だけ、続けますね。
シン・ゴジラ第一形態

~ 今夜はちょっと「シン・ゴジラ」の話Part4へ続く。

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