おそるべしNHK「スローな武士にしてくれ」
☆映画俳優・細谷新吾さんが生きた時代の息吹
COVID-19で外出自粛が叫ばれているので、NHKオンデマンド(一ヶ月990円で見放題)に加入。
「スローな武士にしてくれ」を三回も観ちゃいました。
おそるべしNHK、思いっきり笑えて、思いっきり感動させられて、晤郎さんの俳優時代まで感じさせてくれる名作でした。NHK凄い!!
本編119分。(この一本だけでもNHKオンデマンドで220円で視聴できます!)
楽しかった~(≧▽≦)
でもそれだけじゃないんです。
映画俳優・細谷新吾さんを重ねながら、どうしても観てしまっちゃってるんです。
主人公の大部屋俳優(内野聖陽)の撮影に対するストイックさ。
昭和の生き残りの御高齢な映画人たちの、映画に対する情熱と頑固さとアナログさ。
そこにNHKから派遣された最新鋭機材を扱う若い技師。
ところがその技師は、実は昭和の良き時代のチャンバラ映画の大ファンであったりするから面白い。
とにかく面白い。
まずは、NHKオンデマンドでの番組紹介を、紹介(*’▽’)
☆作品紹介(NHKオンデマンドより)
水しぶき1滴まで鮮明に写るスーパースロー!
屈強な体を要するマシンで撮る、壮絶チャンバラ!
ワイヤーアクションで宙を舞う池田屋階段落ち!
かつて人々を熱狂させた活劇が、最新技術で前代未聞の映像としてよみがえる。
舞台は、京都の撮影所。
NHKからの依頼で、最新鋭の機材を用いての時代劇を撮ることになる。
しかし、主役に抜擢されたのは、しがない大部屋俳優。
撮影は、ハイテクとは無縁の高齢スタッフたち。
次々と過酷なアクションシーンに挑んでいく!
☆日高晤郎さんファンなら、是非とも観ていただきたい作品
「京都撮影所」この響きだけで、そこにあの頃の細谷新吾さんが歩いていそうです。
「昭和の映画黄金期を知る高齢の映画人たち」頑固で誇りを持ってて、それが時々変だけど、時代に妥協しない芯の強さ。ああ、細谷新吾さんが愛した映画人たちってこうだったんだろうな等と思っちゃうんです、この作品観てると。
あ~昭和の職人さんだって。
「映画の打ち合わせ会議」独特の呼吸での会話。テンポ。威圧感。全体を支配するノンフィクション感は、きっと綿密な取材で裏打ちされた物なんだろうなと思います。
「チャンバラ」主人公の大部屋俳優さんの練習風景は、まさに晤郎さんの語り「松風の門」をどこか彷彿とさせてくれます。近年のアイドル映画じゃない、晤郎さんが愛した映画の風景に近いものが、ここで描かれてるんじゃないだろうかって感じたりもしました。
☆私的番組紹介
おおよその流れはこうです。
かつてのチャンバラ映画黄金期を支えた監督とスタッフたちも、時代は変わり、いまや主流での出番も少なく、由緒ある京都撮影所で静かに過ごす毎日。
そこに、NHKから「NHKが誇る最新の撮影機材で、時代劇のパイロット版を製作してほしい」との依頼が来る。
早速、監督中心に昭和黄金時代の香り漂う製作チームが編成された。
監督が主役に抜擢したのは、チャンバラの腕は確かな大部屋役者で斬られ役専門のシゲちゃん。
腕は確かなのだが、欠点は台詞。緊張で声が裏返るのだ。
一方、NHKがそこに最新技術技師として派遣したのは、NHK技術ラボ主任の田所。
フィルム時代を生き抜いてきた監督たちは、田所が駆使するハイテク技術に違和感を感じる。
ところが、田所は実は、熱烈な時代劇マニアであった。
フィルム世代が、見た事もない新技術に戸惑いながらも興味を示し始め、ハイテク世代が映画人たちの映画に対する姿勢に心打たれ、やがて一つの作品が世に産み出されて行く。
☆攻めてるNHKに好感
その作品のタイトルは、「スローな武士にしてくれ」
1981年角川映画の「スローなブギにしてくれ」のタイトルパクリともいえるこの作品。
蒲田行進曲や、黒沢作品などのオマージュも随所にちりばめられている。
攻めてるNHKに好感。とにかく笑えるし、実は泣ける。
ちなみに、スローな武士にしてくれのエンディングテーマ曲は、スローなブギにしてくれのテーマ曲と同じ、南佳孝の名曲「スローなブギにしてくれ」が使われている。
☆出演
内野聖陽
柄本佑
中村獅童
水野美紀
藤本隆宏
本田博太郎
伊武雅刀
石橋蓮司
里見浩太朗
他
おススメです!
外出自粛の折、見て損はありません。
私はそう思います。
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他にも面白いのや、興味深いの、沢山あります。