晤郎さんと、私の娘と。~part2
< 晤郎さんと、私の娘と。~part1より続く
☆娘が、誕生会兼打ち上げに選んだ場所
「お父さんの誕生会の場所はどこにする、お父さんが選んで。」
lineでそう来ていたので、私はこっそり、娘が食べたいものはこれだろうと、とある店に行くことを決めていた。
当日、街場で娘と待ち合わせ。
元気そうだけど、最初ちょっと私に気兼ねしている素振り。
父の目はごまかせないぞ。
それから娘は、私の誕生祝にと一つの店に寄り「お父さんの好きな物なんでも買っていいよ。」と言ってくれた。
何でも買って良いとは豪勢な。
しかし、誰でも親ならそう思うように、私も手ごろな物の中から好きな物を決めて、買ってもらった、娘に!
そしたらその後の誕生会、娘が全部支払うから、お父さんが食べたいお店に行こうという。
、、、そう言う割には、やはり最初の気兼ねしている感じがここでも再びチラチラ。
父の目はごまかせないぞ。
「お父さん、決められないなぁ。」と誘い水を出すと娘。
「それなら、ファミレスに行こう。久々に」
そっか、そういう事だったか。
嬉しかった。
☆日高晤郎ショーと、私と娘と。
ファミレス。
娘が晤郎さんに興味を抱きだしてから、頻繁に通うようになった、私たち親子の思い出の店。
語りの会で。
ホール公開で。
そしてスタジオ帰りに。
私達はファミレスに寄って、その日の感想や思いを、夜遅くまで語り合った場所。
当時は景気もまぁまぁで、24時間営業のファミレスも多く、時には明け方まで語り合ったことも数度。
娘が忙しくなって、ここ数年は足を運ぶことも無くなっていたんだけれど、そうか、ファミレスか。
晤郎さんは、私達親子のファミレスミーティングを御存知で(手紙にしょっちゅう書いてたからですけど)、その事を良く笑顔で尋ねてらしたっけ。
「どうだった?この前の帰り、またファミレスで語り合ったの?」
ファミレス。
ファミリーレストラン。
私達親子にとっては、日高晤郎さんを語りあった学びの場でもあったのだ。
娘は今回、その場所を選んだ。
そうか、それもいいな。
娘の、私への何となくの気兼ねは、久々のファミレスに私が喜んでくれるかどうかという軽い不安から来るものだったのかもしれない。
バカだな、私が嫌がるわけがない。
☆久々のファミレスにて
私達は似た者親子。
野菜多めで健康食を好むが、一旦スイッチが入ると、糖分の多い物を肥満上等と限界まで食べる傾向にある。
似た者親子は、今回そのスイッチが入らないと言う処まで似ていた。
きわめて健康的な食事をとり、こおり健太さんの縁結び・夢結びの感想などを語り合った。
そしてそこに込められたこおり健太さんの、晤郎さんへの想いも語りあった。
そう、晤郎さんがご健在な時も、こうして語り合ったいたよね。
晤郎さんは、いまでも私達親子の中でも生きてらっしゃるんだね。
大粒の涙を流しながら「今、晤郎さんに会えたなら、私はもっと晤郎さんから学べるのに、、」と娘。
「沢山、教えてもらったもんね、一生の宝物だね。」と私。
娘は、私の誕生日にファミレスで晤郎さんやこおりさんを語り、あの頃以上に大人びた意見を伝えてくれた。
嬉しかった。
あの頃と同じように、店を出たのは夜も更けての事だった。
晤郎さんのいない時代。
娘は社会人として自分の足で歩いている。
でもこうしてたまに、あの頃のようにファミレスで大切な人との絆を語り合える。
私の誕生日と縁結び・夢結びの打ち上げという形を採りつつ、これは娘の里がえりだったのだ。
いつでも帰っておいで。
いつでも変わらず語り合える。
お父さんとして、最高の誕生日だった。
娘に感謝。
同時に、晤郎さんに感謝。