母からの、記録的大雨の話

☆過去に経験したことにない大雨

私が生まれ育った九州には、当然今でも友人知人は多い。
今回、九州北部から広島県にかけて記録にないほどの大雨をもたらしている気象現象に心痛めている。

お盆なので、晤郎さんのことなどを振り返って穏やかな記事を綴っていこうと思ってはいたが、雨の状態があまりにひどい。
私の母の住む地域は、今の処、この記録的大雨の帯からはかろうじて外れている。

その一人暮らしの母に昨夜連絡を取った。
例年、お盆の電話は祖母の思い出が主軸となるが、今年は違う。
母がこれまで経験したことのない雨の降り方。
実は梅雨明け後も雨の日が続き、挙句の果てにこの豪雨なのだという。

天気がおかしい、天気が狂っている。
母は、そんな表現を使った。
野山や屋根を叩く雨音や、空気のにおいが違うのだという。
これでも、いわゆる線状降水帯から外れた地域。

その線状降水帯の掛かった地域では、数年前に「これまでに経験のない」と形容された西日本豪雨よりも凄まじい雨が降り続けた場所も多い。
そしてこの今回の線状降水帯は、もう数日、移動を続けながら日本列島の上に居座るのだという。
どうかどうか、これ以上、被害が拡大しませんように。
アメダス2021.8.14

☆複合被害

現在、東京オリンピック開催の反動で自粛へのタガが外れ、不必要な移動も増加していると考えて間違いない。
また、ワクチン接種も行き渡っておらず、感染後の重症化リスクも高い。
そんな中での、夏休みや盆帰省の時期、つまり国民大移動直後。
つまりCOVID-19ウイルスは、加速的に撹拌され各地に広まっているのだ。

そこにこの「これまでに経験のない長期的豪雨」だ。
ニュースでは、街の水没画像が流れている。
当然、避難所に人が集まる。
これまでずっとそこに暮らしている人たちだけでの避難所集合ではない可能性が高い。
盆帰省で全国各地から来た人たちもいる。
当然、盆明けのUターンラッシュもスムーズに進まず、そこでの感染拡大や状況悪化も考えられる。
そしてもう一つ。
豪雨による地域医療崩壊。

そういう事だ。
まるでCOVID-19から仕掛けられた詰将棋。

切ないけれど、私たちはまだまだ油断できない。
というより、状況は悪化していると見た方が間違いないと思う。

9月の初め。
そこで一つの答えが出るはず。
私が願うのは、ここで書いた事態の悪化が、単なる絵空事で終わること。

昨夜この記事を書いて小一時間後、母から電話が入った。
「ごめんね盆明けに、畑の野菜送ってやろうと思ってたけど、この雨で泥かぶって全部駄目になったよ。」

とにかく、みんな無事でいてほしい。
今はただ、それだけ。

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