日本酒について
☆和酒?
昨日、金滴酒造の原酒雫採りについて少し触れました。
まぁ、昨日今日飲み始めた私が日本酒について語るだなんて、大変おこがましい。
それを、百も承知二百も合点で少々書いていきます。
日本酒というのは、和酒(わしゅ)とも呼ばれていますが、これはあまり馴染みがありませんね。
どうもこの辺は、着物に似ています。
洋服に対しての、和服。
つまり和服は、洋服というものが国内に入ってきてからの概念なんですね。
だから江戸時代に、和服という言葉なはい。
江戸時代には、呉服ですね、呉の服。
呉というのは中国大陸にあった古代王朝の名です。
そこから来た衣類というのが、呉服なんですね。
もっというと、昔は「呉服」と書いて「くれはとり」と読んだのだそうです。
話を元に戻しますと、そういう意味でも、日本酒は単純に「酒」と呼ぶのが正しいと思うんです。
☆微生物って凄い
めちゃくちゃ簡単に書くと。
酒は基本的に、お米・麹(こうじ)・清水を混ぜて発酵させて、漉(こ)したもの。
お米は、もちろん銘柄や生産者の技術に左右され、どれでもいいという訳ではないみたいですね。
そして麹。
これは、日本では普通に空気中を漂ってるカビであるコウジカビを、人の手で増やしたものを指します。
カビと言っても、人にとって悪さをするモノもいますが、役立つモノも多いんですね。
この麹という形になった微生物の力で、食品の発酵が行われます。
60年継ぎ足された伝統のうなぎ屋の秘伝タレ、みたいな形で、この麹も継ぎ足され継ぎ足され今に続いてるモノもあるみたいですよ。
とにかく、微生物って凄いんです。
最後に、水。
これは直感的にも分かりますよね。
○○の伏流水だとか、△△の湧き水だとか、この水を使ってるんならまず旨いに違いないと直感的に分かる。
間違ってもここが水道水使用だなんて書いてあったら、美味しくないし買いたくも無いですよね。
そこに、その土地の気象やその他の環境。
杜氏の腕前。
酒蔵の心意気。
それらが加わって、本当に美味しい酒が生まれるのです。
写真は杉玉。
7月29日、金滴酒造似て撮影。
この杉玉。おおよそ2月辺り、酒蔵の軒先に飾られます。
杉の葉を集めて作られますが、この色の変化で酒の熟度を伝えているんですね、訪れるお客さんに。
ステキな文化です。
☆醪(もろみ)について
先ほど書いた麹を、蒸した酒米に混ぜてさらに大量に培養させ「酛(もと)」と呼ばれる物を作ります。
酛、分解すると「西」と「元」
西にサンズイが付くと、酒。
こう考えると、西って不思議ですね。
阿弥陀如来がおわすだけではないのですね、日本語って不思議。
※この記事をアップした後、気付きました。西ではないですよね、中に一本ありますね。
それで調べたところ、サンズイにサカツボというのだそうです。文字通り、酒の入った壺。
お騒がせいたしましたm(__)m
その、酛の別名が「酒母(しゅぼ)」
さて、醪(もろみ)についてですが。
醪とは、蒸米・麹・酒母・水が混ざり合い発酵したもの、です。
この醪は混沌としていて、ドロドロ。
お酒の場合、この醪を漉して得られた液体のこと。
残った個体部分は、私の好きな酒粕です、私の好きなは余計でしたね、でもそれぐらい好き!
☆原酒雫採り
さ~~てようやくここで本題の~(前置きなが~~い💦)原酒雫採りについて追加解説。
金滴の原酒雫採りは、醪を酒袋に入れて吊り下げ、一滴一滴自然に滴る雫を集め低温熟成させた雫酒。
人為的に加圧しないで、重力だけで醸し出された酒なんですね。
おそらくここに、空気中を漂う自然の力から始まって瓶に詰めるまで、すべての過程で自然の力のお手伝いをしただけという杜氏の畏敬の念が込められていると思うのです。
もう一つ思うのは、酒に限らずですが。
昔の人は、自然が作る発酵食品に対して感謝と尊敬があったと思うんです。
最後は地球に採ってもらう。
その思いが、一段と味に出る。
一滴一滴落ちてきた雫は、幾層にも重なった味覚と香りの拡がり。
これは良い勉強になりました。
という訳で、より大切に頂いていきます原酒雫採り。