東山魁夷さんのご自宅
☆晤郎ショーで知った展覧会
1999年に逝去された日本画の東山魁夷さん。
私も日高晤郎ショーで知って、1993年9月、そして2012年7月と2回。
道立近代美術館での東山魁夷店に行ったものでした。
初回の1993年は、東山魁夷さんがご存命中の開催。
次の2012年は、奥様の東山すみさんご協力の元、開催。
あの独特の色使い。
作品から伝わってくる空気感。
それぞれに印象深い展覧会でした。
☆自宅所有権訴訟
2016年、奥様のスミさんがお亡くなりになりました。
お子様のいなかった東山ご夫妻です。
その奥様が生前に、市川市に建つご自宅を、市川市に生前寄付。
寄付を受けた市川市は、自宅公開の方向で整備計画を策定。
2005年11月、市川市東山魁夷記念館開設に至っています。
スミ夫人がお亡くなりになった翌年である2017年。
夫人の意向を受け継いだ東山魁夷記念一般財団法人設立。
「私の戦後の代表作は、すべて市川の水で描かれている」と仰っていた東山魁夷さんの偉業を後世に伝えるには、最適の場所だと思われていました。
ところがその後。
スミ夫人のご兄弟やそのご子息ら7名が、移転登記。
そこで市川市側と、土地と所有権をめぐる訴訟が起こされていました。
☆最高裁上告棄却
1審の東京地裁では、贈与契約書があるとし遺族1人が勝訴。
ところが2審では、その贈与契約書は偽造(!!)されたものとの判断から、市川市が逆転勝訴。
そして今回、13日付で最高裁が遺族側の上告を棄却。
市川市側の勝訴が確定したわけです。
東山魁夷さんがお亡くなりになって、今年で24年。
東山魁夷記念館が設立されて、18年
スミ夫人がお亡くなりになって、7年。
記念財団設立が設立されて、6年。
その後、親族による移転登記からの訴訟となるわけですが、、、。
私なんか単純に考えて、どうしてスミ夫人がご自分のご兄弟に相続されなかったのか、そこを考えるだけでもう答えは分かっているようなものだと思うんですが、いやいや、まったくこの件は、私の人生への教訓でもあります。
財産は残さないに限る!
まぁそんな話に関係なく、東山魁夷さんのあの緑の色遣いには心奪われます。
今日の夕方は、図録の「白馬の森」を眺めながら、紅茶かな。
年末にしみじみ、質素清貧が一番だと思うですたい!!