STVラジオ・リアルタイム春改変

☆田村みなみさん、再び平日へ

昨夜からリアルタイムは3週連続2時間生放送。

もちろんご意見はいろいろありましょうが、私はこの番組に晤郎イズムを感じています。
晤郎イズム。
それは日高晤郎さんをそのまま真似ることではなくて、姿勢というか志というか、それが晤郎さんが目指しておられた範疇に入っているかどうかで決まると思うんですね。
晤郎ショー出身の田村みなみさんがランラン号キャスタードライバーを経て、担当していますから。
それで時折、みなみさんの晤郎さんへの思慕が垣間見える瞬間がたまらなく良いんです、私的には。

このリアルタイムが、あと二回、2時間の生放送。
土曜日の夜の二時間生放送、これはうれしいと喜んだの束の間、昨夜発表がありました。

プロ野球シーズンの到来とともに、番組も再び平日、火曜日から金曜日までの午後9時からの1時間生放送に移動。
そして野球中継が終わり次第の放送開始という形に戻るというんですね。
田村みなみさん リアルタイム STVラジオ
これほんと大変そう。
生放送でしょ。
しかも1時間分の内容を用意していて、野球の延長具合によっては放送自体が無くなるというんですから。
いやいっそ、無くなるならある意味スッキリもしようけれど、5分の放送時間があったら何しゃべる?の取捨選択がすごいと思うんですね。

☆四代目三遊亭圓生

明治から昭和の中ほどにかけての寄席も、そうだったと言います。
四代目三遊亭圓生は、高座でしゃべってるうちに「お客様、本日は下着を着てここに上がってるんですが、どうにも暑いので脱いできます。」とか言って途中で下がっちゃう時がある。
そして弟子に、「おいお前、ちょいと演ってな」と弟子を代わりに高座にあげるというんですね。

急に上げられた弟子はたまったもんじゃない。
上手いと評判の圓生が降りて、その弟子が時間も読めないまま高座を持たせなきゃいけない。
片や圓生は着替えて煙草を二、三服。
それを吸ってから「おい、もういいよ」と声がかかるまでが弟子の修羅場。
また噺の途中でも、師匠から「もういいよ」と言われたらすぐに下がらなくちゃならない。

この話は、六代目三遊亭圓生さんの「寄席育ち」に書いてある逸話。
こうして当の本人には地獄のような時間でも、ずっと後に歳を取って振り返って、あれは師匠の情けだったと分かるというんですね。
時間も出番も読めない中、名人の中継ぎにと一生懸命勤めなきゃならない。
しかしそこでお客様に顔と名前を覚えてもらえるし、芸というものの本質をつかんで行けたんだと分かるという。
六代目三遊亭圓生 寄席育ち

みなみさんなら、春の改変以降も明るく元気に繊細に大胆に乗り越えて、きっと晤郎さんが遺してくださった独特のラジオ話芸の田村みなみさん版を形にしてくれるという、何か信頼めいたものが私にはあるんですね。

田村みなみさんの、リアルタイム。
正式には、リアルタイム!
これからも私なりに応援をしていきたい番組の一つです。

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