新宿末廣亭の木戸をくぐって②
☆令和五年十一月下席
新宿末廣亭への旅から、昨夕戻りまして、今日はくたびれております。
外は急激に気温が下がって雪が舞っているし、良い時に戻ってきました。
さて、20日に中席を堪能したわけですが。
翌21日からは、下席となりました。
ガラッと出し物が変わるんですね。
こちらが20日の看板。
そしてこちらが21日に掲げられていた看板。
落語、つまり、噺ですね。
これが、腕の違いや所作の良し悪しもハッキリ分かって、ああなるほど、晤郎さんが仰っていた「芸の怖さ」を目の当たりにできました。
これは確かに怖い、演じる側がですよ。
つまらない噺家さんに対しては、客が堂々と寝たりしますから。
つまらないと言っても、そんじょそこらのテレビ芸人さんとはレベルが段違いですけど。
そういう意味でも、色んな噺家さんの芸に触れられて良かったです。
それと。
中席と違って、下席は、まぁ初日という事もあったのでしょうが、客席は満員。
太福さんや伯山さん、それに人間国宝の鯉里さんが上がられてましたので、納得の客入り。
講談も、なかなか実に味わい深かった。
太神楽(おめでと~ございます、の、染之助染太郎さんを思い出します)や、漫談、それにコントや手品、紙切りに音曲などを色物と言うのだそうですが。
寄席が噺一辺倒にならないように、時折そういった色物の芸人さんが舞台に上がって、これも実に楽しく味わい深い。
テレビが根こそぎ奪っていった時代の、人肌の娯楽が、こうしてまだ息づいている喜びに浸れた2日間でありました。
ウィークエンドバラエティ日高晤郎ショーファンだった方は、もう既に寄席を楽しむ素地はできております。
機会がございましたら、是非にとおススメ。
開場11:40
開演12:00
終演20:30
これは、昼の部と夜の部の入れ替えが無い場合ですが、木戸銭3000円だけで、8時間半も楽しめる。
9時間の生放送を毎週楽しんでいた方にはなじみに近い時間の長さ。
晤郎さんロスで哀しい思いをたくさんしましたが、東京には、晤郎さんの話芸の古里の一つがこうして今も生きているんです。
とにかく、目一杯楽しみました。
あ~生きてて良かった、そう思います。