ブログ疎開
☆今宵不調の「緑の命」より、本日分の記事転写
※緑の命のシステム不調で、本日分の記事が消えるかもしれません。
なので、念の為、こちらへコピーしておきますm(__)m
記事タイトル「夜の世界からカラフルな未来へ:私たちの視覚の進化」
☆太陽光の成分
私たちの脳の三分の一が、視覚からの情報処理に使われていると、前に申しました。
ここはちょっと理屈っぽくはなりますが、植物から癒しの力を正しく取り入れるためにも大切な事ですから、どうかお許しくださいね。
ではまず、今日は太陽光の話から。
・光が無色透明な理由
太陽光は、波長の長い方から、赤外線、可視光線、紫外線に分けられます。
その割合は、42%が赤外線、52%が可視光線、6%が紫外線(UV: Ultraviolet)となっています。
さらに紫外線は波長の長い方からUVA(400~315nm)、UVB(315~280nm)、UVC(280~100nm)の3つに分けられます。
これらが混ざり合って無色透明の、私たちが普段目にする太陽の光となるわけです。
もっと正確に言うと、様々な色の光が太陽光のバランスで混ざると、私たちの目には「白い光」と感じられるように進化してきたという事なんです。
ただし、白い光は、通り抜けることによって「透明」になるんですね。
そして、特定の色の光が反射すれば、その色が見えるという事でなんです。
さらに言うと、この無色透明の太陽光は、あっちこっち自由気ままに乱反射する場合は「白」色として私たちの目に映る事となります。
雪の色が白なのは、その理由だという事は前に申し上げました。
・見るための、特殊な細胞に進化
約9000万年ほど前。
私たちの哺乳類の祖先は夜行性で、主に紫外線と赤色に反応する視覚を持っていたそうです。
夜行性つまり暗いせかいですから、その視覚で見る世界は、まるでモノクロ映画。
限られた色合いで構成されていたのです。
ちなみに、その一部、紫外線で見える世界がどういうものかと申しますと、香川大学農学部の福井宏至名誉教授が主体で撮影された写真が分かりやすいです。
リンクを貼っておきますので、是非ご覧ください。
驚くほどに幽玄で、キレイですよ。
< 虫が見る花?!「虫の目」植物図鑑~紫外線照射写真で見る花の姿と彩~
※昆虫の眼には、紫外線が見えていて、私たちが見る世界とは違った風景が見えています。
それが写真撮影で、私達にもわかるようになっているのが紫外線写真です。
そして約3000万年ほど前に、大きな変化が起こります。
私たちの祖先が、青や緑などのさまざまな色を認識できるように進化したんです。
これは、ゴリラやチンパンジーなど他の霊長類にも共通する特徴です。
エモリー大学の生物学者、Shozo Yokoyama教授が率いる国際的な研究チームは、この色覚の変化を遺伝子レベルで調査。
その調査の結果、紫外線を見る能力を失い、代わりに青色や緑色を識別する遺伝子の変化を発見。
私たちの目にある特殊な細胞(コーン細胞)が、青や緑の色を捉えて脳に伝えることで、私たちは豊かな色彩の世界を経験できるようになったというのです。
・コーン細胞
コーン細胞は別名、錐体細胞とも言います。
これは、人間を含む多くの哺乳類の網膜にある、視覚に関わる特殊な細胞です。
これらの細胞は、色の識別と昼間の視覚に重要な役割を果たしているんです。
主に明るい光場所で働き、私たちに色を感辞させてくれています。
コーン細胞は、主に3種類ありまして。
それぞれが異なる波長の光に反応するため、異なる色を感知しています。
それが、以下の3つ。
- S型(短波長型): 主に青色の光(短波長)に反応します。
- M型(中波長型): 緑色の光(中波長)に最も敏感です。
- L型(長波長型): 赤色の光(長波長)に反応します。
これらのコーン細胞がさまざまな組み合わせで光を感じることにより、人間は数百万の色合いを見分けることができます。
・暗闇の視覚
しかし、このコーン細胞は、薄暗い場所ではうまく働きません。
そこで、そのような場所で働くのがロッド細胞、別名、棒状細胞です。
私たちが明るい場所から暗い場所に急に移った時、目がしばらく慣れずに見えづらいですよね。
これは、コーン細胞からロッド細胞へのバトンタッチに時間がかかるためです。
☆光に左右される人生
人が得る情報の内、視覚からが80%以上と書きました。
そしてその情報を処理する視覚担当の部位は、脳全体の約三分の一を占めるとも。
つまり人は、何らかの情報を得ながら考え、そして生きて行こうとする生き物です。
さらに、まだ来てもいない未来への不安も抱きながら歩く生物です。
そうしてその果てには情報を取り入れる目を酷使し疲れ、そのつながりで脳まで疲れる。
ここまでで、何か気づきません?
そうです。
自分に入ってくる「光」の正体を理解し、それをコントロールできれば、たいていのストレスや不安に孤独感は解消されていくのです。
私が進める植物教育の核心の一つが、ここなのです。
今後、「光と植物と人」を同時に語る部分も増えてくるとは思いますが、スタート地点はここになります。
結局つまりは、長い長い進化の果てにかかわりを深めていった順に「光と植物と、その延長上に生きる人類」という視座、これが私の言う植物教育の出発点なんです。
という事で、本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日を💐