ガメラ2 レギオン襲来撮影現場~その5

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☆避難民でなく、今度は半分野次馬

ミュンヘン大橋、夜。
投光器が灯り、監督の言葉が響く。

「皆さんは、ススキノで繰り広げられてるガメラ対巨大怪獣を見ている札幌市民の役です。」
そっか~ススキノでガメラが戦ってるんだ。
なんて無邪気に喜んでた私ですが、この戦いでラフィラの前身、ロビンソン百貨店が破壊されたんですよね。
ロビンソン百貨店破壊
そのあと、群体レギオンに襲われて負傷して、、、。

監督の言葉は続く。
「愛する街が破壊されて行く。巨大怪獣が壮絶な戦いを繰り広げている。」
おおお、繰り広げてるんだぁ(とテンションの上がる私)
「そんな場面を想像して、皆さんリアクションして下さい。叫んでも、怖がっても、呆然としてもいいです。」
この指示、けっこう難しいんです」けど、、、。(と、戸惑う私)
「では、撮影を始めますので、皆さんもう少し散らばってください。」
散らばる?
あ、、、
気付いたのだった。
映画に映りたい人は、やっぱりカメラの近くに群がってる。
不純だぞ。
私は避難民でありながら、ススキノでの戦いを見ている野次馬なのだ。

野次馬になった私が振り返ると、ミュンヘン大橋の鉄骨手前に2mの高さの垂直に近い雪山があったのだった。
レギオン襲来

☆なぜ登るのか?それはそこに雪山があるからだ!

皆さん、思い出してください。
私は全身合羽に冬用長靴を履いて、カイロ貼りまくりで新聞紙で更に保温して、ついさっきアンパン補給で元気いっぱいの状態です。
何のためらいも無く、垂直雪山(除雪機で削ってあるから垂直ね)にボルタリングみたいに飛びついて、ヤモリかスパイダーマンみたいにがっしがっしと登って行ったのです。
ふはははは、避難民バンザイ。
そしたらまるで蜘蛛の糸、カンダダも驚いた、あ~らあなたも登るのね。
数人の冬装備をした避難民のプロみたいな方々が、がっしがっしと登頂成功。

そして監督の声が響く。
「カメラ回しますよ~3,2,1、はい!」

夜のススキノに、戦うガメラを思い浮かべながら叫びました、呆然としつつ驚きました。
あ~なんて幸せな瞬間。
私の大好きな日高晤郎さん(細谷新吾さん)を浮かべながら、私の大好きなガメラを浮かべながら、ミュンヘン大橋から眺めるススキノ夜景。
「はいオッケ~!皆さま、お疲れさまでした。」と監督の声。
夢の時間でした。
ガメラ2 レギオン襲来

☆ガメラ2レギオン襲来

完成した映画。
勿論封切りと同時に映画館に行きました。
ストーリーも、秀逸。
画面も、特撮も、秀逸。
それもそのはず、後に、怪獣映画の分岐点とか、怪獣映画復興の起点とか評されるようになる映画です。

そしてここからは、自慢!
マンモスフラワーから避難する住民としても、夜のススキノでのガメラVSレギオンを見つめる野次馬としても、しっかり映っとった~~~(≧▽≦)

日高晤郎さんと同じ大映映画に出たのです。
二つの場面で5~6秒だったですけど。
10時間近くかかったのです。
良い経験でした、本当に。

勿論、日高晤郎さんにこんな話は一度もしてません。
映画のプロにこんなエキストラの話は失礼ですし、目立とうとも思いませんでした。

ただただ、晤郎さんの大映映画にちょっとでも関わってみたかったんです。
しかも大好きなガメラだから、徹底的に本気で避難民と野次馬をやりました。

でもなんでも勉強ですね。
この時の経験が、胆振東部大地震の時に、旅先で娘を4日間守り抜く基礎になったんです。
いついかなる時も、避難民の心構えで行くならば、早々に気持ちが折れたりしないと知りました。

ガメラ2レギオン襲来。
忘れられない思い出の一つです。
あ~~、ラフィラ閉店の記事から、ここまで飛び火しましたね。
さてとりあえず、ガメラに関するお話はここまで。
、、、もう8月になっちゃいましたね。
ごめんあそべ。
レギオン襲来

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