木村善幸さん鑑賞への基礎知識②

☆二日目は、和太鼓後編

昨日の前編では、和太鼓の歴史、そして種類を見てきました。
今日は、和太鼓の演奏形態と、演奏設置の分類について書きますね。

そうそう。
昨日、とある文学館だなんてなんとも煮え切らない表現を使いましたが、だめですね。
潔くない!
ハッキリ申しましょう、昨年9月の札幌市中央区の渡辺淳一文学館です。
そこのロビーに良い感じで資料種が展示してあります。
こんな感じで。
渡辺淳一文学館

ここで木村善幸さんのコンサートがあったときに、早めに行って読書というか、、、調べものをしたんですね。
< 娘と読書
この時調べたことを今書いてる。
はいそこ!ずるいとか手抜きとか言わない、静粛に!!

まぁそんな感じで、和太鼓後編、ゆるりと参りましょうか。

☆和太鼓の演奏形態

①複式複打法(組太鼓)
これは、多種類の太鼓を、多人数で打ち鳴らす演奏です。
私は実際には木村さんのコンサートや練習風景でしか知らないのですが、たまらない味わいです。
というのも、木村さんを師匠と仰ぐ素敵なお弟子さんたちが、文字通り一糸乱れぬ「一つの音の世界」を紡ぎあげる空間が圧巻なのです。
音で、信頼と志を形にするような不思議な感覚が味わえるのが、この複式複打法なんです。
(あくまで私の個人の感想です、また意見には個人差があります!)

②複式単打法
多種類の太鼓を、奏者が一人で打ち鳴らす演奏です。
奏者を取り囲むように、種類の違う和太鼓が設置されていますので、とてもダイナミックな印象を受けます。
和太鼓の奥深い音響の変化をじっくり堪能しつつ、奏者の心のうねりも伝わってくるようです。
華やかさを強く感じられる奏法ですね。

③単式複打法
これは、一種類の太鼓を(一つの太鼓を、ではありません)、多人数で演奏する奏法。
シンプルに、体の内側まで振動が来て、圧倒されます。
他の奏法もそうなのですが、こちらは特に「打」の合間のバチさばきも見どころかなと思います。
「打」に行く前の腕の上げ角度、そしてその美しさもタイミングも、全体に統一感があればあるほど、視覚からの美しさにも心打たれます。

④単式単打法
これはもうお分かりですね。
一つの太鼓を、奏者一人で打ち鳴らす奏法です。
これも個人的感想ですが、この奏法が一番「祈り」を感じます。
奏者と和太鼓が1対1であるために、奏者の内面が浮き彫りになる感じです。

以上4つの演奏形態を頭の片隅に置いて、和太鼓のコンサートに向かわれると、ちょっと受け取り方も変わるかもです。
複式単打法

☆和太鼓の演奏設置分類

こちらも4つに分類されます。
和太鼓設置の型により、当然、奏者の筋肉も使われ方が違ってきます。
音も、視覚から受ける刺激も、奏者のテクニックも、すべて変化するのだと思います。
たぶん、ですよ。
コンサートを拝見して、そう思うんです。

①据え置き形
舞台に和太鼓を置いたまま演奏するという形を、こう言います。

②抱え持ち形
和太鼓を体に背負ったり、手で持っての演奏の形を、こう表現します。

③担ぎ山形
山(やま。お祭りの時の神が降臨する依り代)や、お神輿(こちらも依り代ですね)として、担ぐ台に和太鼓を設置するもの。
特に「山」は、文字通り日本古来の山岳信仰の名残だと思うんですね。
山岳信仰と、原始的な太鼓とは、密接につながっていると示しているようで、面白いです。

④曳山形
こちらは、担ぎ山形の台に車輪がついたもので、担がないで皆で引っ張るんですよね、ごろりごろりと。
その台の上に、乗っかってる形です。

以上4パターン。
間違いやすいのは、③と④ですが、担ぐか引っ張るか(もしくは押すか)の違いを頭に入れておくと、すぐに見分けられます。

という訳で、和太鼓についてほとんど知識がない私が、またしても何故に今頃というレポート、和太鼓編後編をお届けしました。
さて明日は、三味線前編に移ります。
木村善幸さん キタラコンサート

< 木村善幸さん鑑賞への基礎知識③三味線前編へと続く。

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