小松左京~復活の日
☆未知のウイルスが全世界に蔓延と言う恐怖を描いた作品
小松左京さんの作品が好きで、中学生の頃は勉強もせずに小松さんの作品を読んでましたね。
他に筒井康隆さんとか星新一さん。
そこから海外のSF作家の作品にも移って行きました。
SF、サイエンスフィクションですね。
空想科学小説とも訳されていました。
さてその小松作品の一つ、復活の日。
これは私が1歳の時に書かれた作品です。
もう今から59年前。
それを中学生の頃に読んで、息が苦しくなるぐらい怖かったことを覚えています。
☆復活の日~冒頭
米国の軍事研究で、致死率100%の猛毒性ウィルスが生み出された。
氷点下ではおとなしいそのウイルスは、プラス気温になると凄まじいほどの増殖力を見せ、脊椎動物になら何でも感染していく。
2月の極寒期。
その恐ろしさを痛感した東ドイツの研究者が、ワクチン作成をスイスの研究者に依頼するため、ウイルスを盗んだ。
ところがスイスへと移送を依頼した仲介者は、実は米国の奪還部隊だった。
盗難されたウイルス株をセスナ機で米国に向けて移送中、吹雪でアルプス山中に激突。
乗員は全員死亡。
そしてウイルスを入れた容器は破損。
その事故から2ヶ月後。
ヨーロッパに春が訪れ、雪解けとともに謎の病気が蔓延を始める。
その病気は「イタリア風邪」と命名され、ほどなく収束されるという見方が多数だった、、、が、、。
という始まりの話。
なのであのCovid-19(新型コロナ)が流行を始めた時、私の頭にはこの復活の日がよぎりました。
やはり、小松左京さんは凄い作家さんだと思います。
ちなみに、この復活の日を書いたあと、ここでの話がベースとなってあの名作、日本沈没が生まれました。
☆映画~復活の日
昨日日曜日。
初めて、映画「復活の日」を観てみました。
1980年の作品ですが、これまで私は見なかったんです。
どうせあのアイドルきゃぴきゃぴの角川映画だし、原作好きの私にとって、あのイメージを壊されるのが嫌で。
ところが60歳にもなりますと、どれ見てやろうかという余裕と言うんですか、そんなものが生まれてくるわけです。
それで、観ました。
何の下調べも無く借りて来てビックリ。
いや、Covid-19の大波を乗り越えてきたからでしょうか。
胸に響きました。
そしてロケにも手抜きがない。
後半。
不思議に思う方もいらっしゃいましょうが、是非、地球儀片手に指でなぞってみてください。
南へ移動を続ければ、行き着く箇所は狭い範囲ですから。
(ネタバレになるので、ぼかします。)
とにかく、私は好きな作品でした。
観て良かったです、復活の日。
監督は深作欣二さん。
主演は草刈正雄さん。
59年前の小説とは思えない、衝撃の内容の映画化でありました。